生活する上での基本の衣食住。
なかでも1日の、いや人生の1/4~1/3を占めるのが睡眠です。
よって睡眠に関してはお金はかけるべきというのは確定的に明らかな事項です。
投資だなんだといってもいちばん大事なのは体の健康と自己投資ですからね。
そしてベッドの寝心地≒マットレスのクオリティとなるわけです。
まぁ厳密にはかけ布団だったりシーツの生地だったりもあるんでしょうけど、最も影響があるのはマットレスだと考えます。
(ベッドじゃない皆様にはスミマセン)
そしてせっかくなのでいいマットレスを購入したい!と考える皆様にとって、最初にでてくる問題が、高反発マットレスにするか、低反発マットレスにするかというものです。
なお高反発というのは固めのマットレス、低反発というのは沈むタイプの柔らかめのマットレスです。
かくいう自分もこの問題にブチ当たりました。
状況としては、自分がもともと住んでいる家は高反発のマットレスを使用しており、職場近くのセカンドハウスにベッドを購入する中で、マットレスをどうするか悩んでいたんですね。
結果的にこのセカンドハウスに、自分は低反発のマットレスを購入しました。これが4年ほど前のことです。
このため自分は、自宅で高反発マットレスを、セカンドハウスで低反発マットレスをそれぞれ定期的に使いながら4年間生活してきており、「高反発か低反発かどっちが良いのか」に対してある程度の経験をもとに発言できるわけです。
しかもこのとき買った低反発のマットレスは、TEMPUR(テンピュール)です。
デビッド・ベッカムも愛用のアレです。松井秀喜も愛用しているアレです。高級価格帯の低反発マットレス界の代表的存在です。
気になるお値段はセミダブルで30万くらいしました。
なお高反発マットレスは、数年前に買い替え、現在はNELLマットレスを使っています。
こちらはよく広告などにも出てくる評判の良いマットレスで、セミダブルで10万程度です。
なお比較に対しては価格は無視し、寝心地のみで評価をしています。
最初に結論をいうと、
「どちらかを選ぶのなら高反発マットレス」
です。
ではそれぞれの使用実感と理由について述べていこうと思います。
TEMPURをはじめとした低反発マットレスの購入で悩んでいる方は(あくまでいち個人の感想ですが)、ぜひ参考にして貰えればと思います。
低反発マットレス(テンピュール)の使用実感
そもそも低反発マットレスを購入しようと思ったのは、もともと低反発に対して良いイメージを持っていたからなんです。
低反発枕や低反発の敷き布団をこれまで使用した経験があり、あの倒れ込んだときにフカーッと沈み込む感じ、好きだったんですよね。
ということで高反発の硬いマットレスは普段使用しているため違う感じを試してみたいということで、低反発マットレスを購入することにしました。
どうせ買うなら!ということで低反発マットレスの代表格、テンピュールを購入することに。
有名で値段が高いものはいいもの理論です。
さっそく近くの百貨店に行き、テンピュールを体験しに。
このとき「めちゃくちゃ柔らかいやつ」「標準的なやつ」「テンピュールの中では少し固めのやつ」
この3つでゴロンとマットレス上で寝てみたのですが、めちゃくちゃ柔らかいやつはベッドに沈み込み起き上がれないレベルだったので外しました・・
標準的なやつと少し固めのやつはどちらでも良いかという感想でしたが、標準的なやつでも寝返りをうつのがかなり労力がいる印象でした。
事前のリサーチでも低反発は「合わないひとには合わない」という意見があり、チキって少し固めのシリーズの「センセーション」というモデルを購入することに。
ついでにテンピュールのリクライニング姿勢が取れる電動ベッドの「エルゴワン」も15万くらいで一緒に購入しましたが、これはマジで無駄な買い物でした。健常な一般男性がベッド上でリクライニング姿勢をとることはほぼ皆無といってよいです。
買った当初自宅に遊びに来た友人に自慢したら、介護が必要な方でしたっけ?と言われたのはいい思い出です。
この4年間でエルゴワンのリクライニングモードを使用したのは、コロナに罹患してほぼベッド上にいたときに使った時くらいです。
いまから購入する方はフレームは普通のベッドフレームで何ら問題ありません。ホント。
さて、テンピュールマットレスを導入して最初の1年ほど使用した感想としては
・ベッドに寝転がったときに気持ちいい
・でも冬は最初硬い
・柔らかい!熟睡感ある!
・でもなんか疲れが取れてない気がする
・腰に負担かかってる気がする
・寝汗がひどいときはひどい
・ベッドに寝転がって本を読むのが辛い
こんな感じになります。
まず寝転がった時、フカーッと沈む感じがあり、これは気持ちいいです。
予想していた低反発の利点ですね。
でも冬は結構カチコチになります。温度によってフカフカ具合が変わるのも低反発の特徴のひとつ。硬いときは全然気持ちよくないです。
そして朝起きた時も。フカフカベッドから起き上がるのが苦痛になるくらいには気持ちいいです。
ただ利用して数ヶ月使っていると、なーんか腰などが痛くて、疲れが取れていないような気がするんですよね。
そして冬に暖房つけて寝ているときなどに寝汗がひどくなることが多い。
ここらへんについてはおそらく、「低反発のため寝返りの頻度が減ること」が原因なのではないかと推測しています。
低反発マットレスでずっと過ごしていると感じますが、起きていても体制を替えるのにやや労力がいります。これも体圧分散性の副作用ともいえるべきデメリットですね。
このため寝ている時間に姿勢が固まってしまって、結果的に同じ体勢が続いて腰がつらくなるのでは、と考えています。同じ姿勢でキープするためそこが蒸れてしまって汗をかくというわけです。
またこの柔らかい仕様のため、ベッドでうつ伏せになって肘をついて漫画を読んだりスマホをみる、この姿勢をとるのがかなりしんどいんですよね。なんか肘が沈んでしまって、体勢がキープできない。
そんなこんなで低反発のどちらかというとネガティブな意見を多く書きましたが、数年使っているとある程度慣れます。
慣れてみるとそんなに腰も痛くなりませんし、体が適応していきます。人間ってすごい。
高反発マットレス(NELLマットレス)の使用実感
高反発マットレスを使っていての感想としては
・特に何も感じない
・敢えて言うならこれぞベッドという感覚
・翌日にも何も感じない。でも疲れは取れている。今日も1日がはじまる。
こんな感じです。
特に個性があるわけでもない、そんな存在でも、いなくなるとその良さがわかってくることってありますよね。
これが高反発マットレスの特性だと思っております。
セカンドハウスの低反発で数日寝たあとに生活拠点の自宅で眠った時、その良さを改めて感じるというか。
両者を比較すると、高反発マットレスで寝た時の方が熟睡感があり、寝汗で目が覚めることも少なく、疲れがとれている気がするんですよね。
これは個人差も大きいところと思いますが、自分に合っているのは高反発でした。
よくGoogleで低反発と高反発のどっちが良いか、という検索をすると
・低反発は腰痛に効果的
・高反発は腰痛に効果的
・結局は個人差や好み
みたいなどっちやねん!という当たり障りのない記事が多数でてきますが、個人的には腰痛に効果的なのは高反発だと感じます。
上述した「寝返りのうちにくさ」が腰の負担になっている実感があり、「どちらかを選ぶのなら高反発マットレス」という結論になりました。
自分が今使っているのはNELLマットレスですが、高反発マットレスの種類で、シモンズ・エアウィーブ・NELLマットレス・ニトリなどで違いはどれだけあるんでしょうね。利きマットレスしても大抵の人は違いわからないんじゃないかって気がしますが・・
ちなみに低反発と高反発マットレスでの比較の臨床試験が行われてないかと調べると、エアウィーブが高反発と低反発のマットレスの比較試験を掲載していますね。
こちらがエアウィーブの外部サイト(https://airweave.jp/labo/plosone/)
記事を引用すると。
本研究では、エアウィーヴの高反発マットレス(エアファイバー®)とウレタン系低反発マットレスを比較しました。
図1では、エアウィーヴの方が入眠初期から深部体温が速やかに下がり、その体温が長く継続していることが分かります。
また、図2では深い睡眠量を表すデルタパワーがより増加していることからも、エアウィーヴの方が睡眠の質がより高いことが分かります。
さらに、睡眠中のスムーズな寝返りができないと脳が覚醒し睡眠を妨げてしまいますが、図3ではエアウィーヴの方が極めて少ない筋肉の動きで寝返りができていることから、頭も身体もより深い休息につながっていることが分かります。
Impact Factor 4くらいの雑誌で高反発マットレスのエアウィーブの記事ですが、高反発のほうが深い睡眠にはいれますよ!という内容です。
ほかにも高反発のほうが深部体温が低くなる、という報告は散見されますし、納得はできる気もします。
また世の中の高級ホテルや高級旅館のマットレスを想像していただくと、シモンズなど高反発マットレスのほうが割合多いと思うんですよね。
(たまにテンピュール売りにしているリゾートホテルもありますが)
これは低反発はお客さんによって好き嫌いがあることが背景にあるのではないかと思うんですが、やはり高反発マットレスのほうが安定しているという一つの証左と思うわけです。
まぁ別に低反発マットレスにして後悔した!というほどでもないのですが、次にどちらかを選ぶとなった際は、高反発マットレスがいいかな~という話でした。